この記事ではSOUNDPEATS社から2022年10月21日に発売された、TWS(完全ワイヤレスイヤホン)Air3 Deluxe HSをレビューしていきます。
SOUNDPEATSのイヤホンといえば、低価格でありながら高級機にも劣らない機能を盛り込んだ機種を発表し続けていることで定評を得ています。
そして今回レビューするAir3 Deluxe HSは、インナーイヤータイプでありながら、高品質なLDACコーデックに対応しているのが最大の魅力。
日本オーディオ協会の基準をみたした機種のみしか表示を許さない「ハイレゾ対応製品」のロゴも取得しています。
普段はカナル型のAnkerのコスパ機SoundcoreLifeP3を愛用していますが、インナーイヤータイプのライトな付け心地も捨てがたいと思っていたおり、メーカーさんから製品提供のお話しをいただきありがたく承諾させていただきました。
- カナル型イヤホンの密着感が苦手
- インナーイヤー型でも高音質にこだわりたい
- なおかつあまり高くないものの方がいい
そんな風に思っている方は、正直にレビューしていきますのでぜひ参考にしてみてください。
Air3 Deluxe HSのスペック
製品名 | SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS |
価格 | 7,180円 |
イヤホン形状 | インナーイヤー型 |
Bluetoothバージョン | 5.2 |
対応コーデック | AAC,SBC,LDAC |
ドライバー | 14.2mmダイナミックドライバー |
充電ポート | USB -C |
防水等級 | IPX4(生活防水) |
最大再生時間 | イヤホン単体5時間(ケース併用20時間) |
充電時間 | 約1,5時間 |
重量 | 片側4gケースイヤホン併せて約36.3g |
アクティブノイズキャンセリング機能 | × |
マルチポイント接続 | × |
ワイヤレス充電 | × |
専用アプリ | 〇 |
装着検知機能 | 〇 |
Air3 Deluxe HSの最大の特徴は、インナーイヤータイプでありながらハイレゾ相当の音質を再生できるLDACコーデックが採用されている点。
ハードの面でも、14.2mmという大口径のダイナミックドライバーが搭載されており、情報量の多いハイレゾ音源を再生する器が整っているというのがスペックからみうけられます。
カナル型タイプの密着感が苦手でインナーイヤータイプを選びたい。
でも、音質にもこだわりたい。
Air3 Deluxe HSはそんな方向けのイヤホンです。
一方弱点として
- 防水機能が生活防水のみ(IPX4)
- ANC(アクティブノイズキャンセリング)に対応していない
- ワイヤレス充電に対応していない
ということがあげられます。
ANCは、インナーイヤー型を選ぶ時点で密閉度がカナル型と比べ劣るため諦めなければいけない機能の一つにあげられるかと思います。
また、防水面では、シャワールームなどでの使用を考えている方は、完全防水ではないので注意してください。
Air3 Deluxe HSは1万円を切る7,180円という低価格、さらにインナーイヤー型でありながら高音質を求めたい方向けのイヤホンと言って良いでしょう。
Air3 Deluxe HSの外装
早速Air3 Deluxe HSが届いたので開封していきます。
内容物は以下になります。
- イヤホン本体
- USB-Cケーブル
- 説明書
ケース込みでの本体重量は36g。
イヤホン片方での重さは4g。
非常に軽く、これなら耳につけたときの重さに対しての違和感はなく、ストレスなく使えそうです。
ケースの質感は、光沢のあるプラスチック素材。個人的な好みでいえば、普段使っているSondcoreLifeP3のマット感のある方が好み。
個人的に感想では、ケースに光沢があると指紋も目立ちやすいですし、安っぽさを感じちゃうんですよね。
Air3 Deluxe HSの装着感
普段使っているAnkerのものと比べると非常に軽やか。
耳につけていることを忘れてしまうくらいでした。
Air3 Deluxe HSはインナーイヤー型。自分の耳に合うか心配でした。しかし、付けたときの違和感や、ゆるさなども感じませんでした。
市販されているイヤホンをつけると、ゆるく感じたり、きつく感じたりする方はAir3 Deluxe HSでも合わないと感じる方もいるでしょう。
それでも小柄な女性から大柄な男性まで、多くの方に合うイヤホン形状を作り出せるのはSOUNDPEATSの技術のたまもの。
なおかつ、Air3 Deluxe HSは軽量設計になっているので多少ゆるさを感じても、イヤホン本体の重みで外れて失くしてしまう、なんてこともなさそうです。
Air3 Deluxe HSの音質を聞き比べてみた
商品説明にあるように、ハイレゾロゴの取得だったり、LDACコーデックに対応とありかなりハードルが上がってしまっていました。
結論から言って重低音の響きだったり、没入感に関しては普段つかっているAnkerSoundcoreP3の方が得られました。
しかし、インナーイヤー型と考えれば十分がんばっている音質だと思います。
個人的には低音の響きに物足りなさは感じるものの、中音から高音域の伸びについては非常に満足。
バランスよく音楽を奏でてくれるので、ながら作業での聞き流し、ジョギングやウォーキングなどのエクササイズのお供にぴったりのイヤホンだと思いました。
Air3 Deluxe HSの使用感
ここからは、装着感や音の感想といった以外のことで、私なりに気になった点をあげていきます。
- ペアリングについて
- 専用アプリについて
- タッチセンサー
- 動画再生時の遅延
ペアリングについて
ペアリングの速度に関しては非常に早く感じました。
ただしAir3 Deluxe HSは、マルチペアリング機能はついていないため、複数のデバイスで利用する場合には、以前つかっていたデバイスとのペアリングをいったん解除する必要があります。
また、Air3 Deluxe HSの性能を最大限発揮させるためには、デバイスに装備されているLDACコーデックを選択する必要があります。
Androidスマホの場合「開発者向けオプション」からLDACコーデックを選択しなければなりません。
専用アプリについて
SOUNDPEATS製品には専用のアプリが用意されていて、音質を自分好みにカスタマイズすることが可能。
用意されている9種類の中から選ぶか、全て自分で設定することもできます。
デフォルトのままだと低音が弱く感じたので,低音を強調することで自分好みの音質に近づけることができました。
また、アプリに搭載されている聴力テストのようなものを行うことで、自分に合う音質に調整できる機能も備わっています。
試してみましたが、スカスカの音になってしまい、正直この機能については私には微妙でした。
その他
- ゲームモードのON/OFF(低遅延)
- タッチキーのワンクリック機能のON/OFF
- 装着自動検出のON/OFF
をアプリから操作できます。
※タッチキーのワンクリック機能とは、イヤホンで行う音量操作
装着自動検出はイヤホンを耳から外すと音楽を一時停止する機能
タッチセンサー
機能 | 操作 |
音量を下げる | L側を1回タッチ |
音量を上げる | R側を1回タッチ |
曲戻し | L側を長押し |
曲送りR側 | R側を長押し |
通話を取る・切る | どちらか一方を2回タッチ |
着信拒否 | どちらか一方を長押し |
通話切り替え | 通話中にどちらか一方を長押し |
音声アシスタント | R側を3回タッチ |
ゲームモードON/OFF | L側を3回タッチ |
上記の操作を行うことでイヤホンのタッチパネルから操作を行うことが可能。
安物のイヤホンによくあるタッチしても反応しずらいなんてこともなく、きびきびと反応してくれる印象をもちました。
そのため、寝ながら音楽を聴くときなど、誤動作を防ぐため、アプリに誤動作防止のON/OFF機能も備わっています。
操作を覚える必要はありますが、タッチ機能を使うことでAir3 Deluxe HSを便利に使いこなせそうです。
動画再生時の遅延
高品質コーデックLDACの特徴として、遅延が目立つということで、動画視聴時違和感がないか検証してみました。
結果、それほど気になりませんでした。
最初は人物がしゃべる声が遅れて聞こえてくる、腹話術状態になると思っていたんです。
これなら、ゲームモード(低遅延)をONにしなくても動画や映画などを視聴できそう。
試しに、AmazonのFireHD10で動画を見てみると(こちらはAACコーデックで接続)見事なまでの遅延。
しかし、ゲームモード(低遅延)を入れることで、違和感なく視聴できるようになりました。
AmazonデバイスにはSOUNDPEATSアプリを入れていませんが、タッチ操作で遅延を防止できるのもAir3 Deluxe HSの良いところ。
動画や映画視聴時に遅延が起こると、ストレスになってしまいます。
動画視聴時遅延が起こるのは、デバイスの性能によるところも大きい。
仮に動画視聴時など遅延が起こっても、Air3 Deluxe HSにはゲームモードが搭載されているので、ストレスなく視聴できますよ。
今回実際にAir3 Deluxe HSを使ってみて良かった点と悪かった点をまとめていきます。
Air3 Deluxe HSの良かった点と悪かった点
良かった点
- 1万円を大きく切る7,180円なのに高性能
- インナーイヤー型ならではの軽やかな装着感
- アプリで音質の調整ができる
- 動画視聴時遅延が起こってもゲームモードで修正できる
- 良くも悪くも聞きやすい音に仕上がっていた
悪かった点
- ケースの光沢が安っぽく感じた
- 期待していた低音は正直思っていたほどではなかった
- 防水機能が生活防水止まり
- ワイヤレス充電に対応していない
こんなところです。
個人的には、過度な音質への期待はよくないと思いますが、この価格なら十分がんばっている音質だと感じました。
特に、カナル型のイヤホンがどうしても苦手。
そんな方はAir3 Deluxe HSはおすすめの高品質イヤホンです。
Air3 Deluxe HSについてのQ&A
ここでは記事内で紹介できなかった、Air3 Deluxe HSについての質問をまとめていきます。
マイクはついている?
片側2機づつ計4機のマイクを搭載しています。また、ENC通話ノイズキャンセリング機能がついているので、クリアな音質で通話できます。
ペアリングを解除する方法は?
デバイスの設定から解除するか、ケースについているマルチボタンでもペアリング解除できます。
マルチボタンを3秒長押しすることでペアリング解除。
充電ケースの残容量を確認するには?
ケースのフタを開けると光るLEDの色でざっくりと確認できます。
LEDの色 | バッテリー残量 |
緑 | 50%以上 |
黄 | 10%~49% |
赤 | 10%未満 |
また充電中、上記の色の点灯でどのくらい充電されているか判断できます。
充電中についてはゆっくり点灯、完全に充電されたら緑のLEDが常時点灯します。
まとめ
もう一度今回Air3 Deluxe HSを使ってみた感想として
良かった点
- 1万円を大きく切る7,180円なのに高性能
- インナーイヤー型ならではの軽やかな装着感
- アプリで音質の調整ができる
- 動画視聴時遅延が起こってもゲームモードで修正できる
- 良くも悪くも聞きやすい音に仕上がっていた
悪かった点
- ケースの光沢が安っぽく感じた
- 期待していた低音は正直思っていたほどではなかった
- 防水機能が生活防水止まり
- ワイヤレス充電に対応していない
を感じました。
ワイヤレスイヤホンは安いものでは1,000円代のものから、高いものでは数万円以上のものまであります。
音質にこだわるならカナル型優位のなか、どうしてもカナル型の装着感・密着感に苦手意識を感じる方もいるのではないでしょうか。
今回ご紹介したSOUNDPEATSAir3 Deluxe HSはインナーイヤー型でありながら性能・音質にもこだわったワイヤレスイヤホンです。
価格も1万円を大きく切る7,180円となっているので、カナル型が苦手という方は手にとってみてはいかがでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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