タクシーの仕事をしていると事故を起こしてしまったというかたも多いのではないでしょうか。
事故を起こしてしまって対応を誤ると、のちのち自分が不利になってしまいます。
東京で12年タクシー運転手をしていますmasakiです。
先日恥ずかしながらドア開けで自転車と接触し、転倒させてしまうという事故を起こしてしまいました。
相手のかたには申し訳ない気持ちでいっぱいです。
いくら長年経験があっても事故を起こしてしまうと気持ちが動転してしまうものです。
安全運行で事故を起こさないのが一番ですが、冷静に事故を処理できる対処法を記事にしました。
お付き合いいただければ幸いです。
タクシー運転手をしていて事故を起こしてしまった時の対処法
実車、空車かかわらず事故をおこしてしまったら、その場で事故処理をしなくてはいけません。
けが人がいればもちろんのこと、例え物損であってもその場を離れてしまっては重大なペナルティーが運転手に課せられるためです。
もしも実車中でお客様をお乗せしている状態であれば、お客様のけがの状態を確認してほかのタクシーに乗り換えてもらう必要があります。
お客様にけががなくても、念のためお客様のお名前と連絡先は必ず控えておくようにしましょう。
のちのちのトラブルを回避できます。
まずは事故を起こしてしまったら、その場から立ち去ってしまうことなく事故処理をする義務が運転手にはあります。
もしもその場を立ち去ってしまったら
ひき逃げ(免許取り消し)はもちろんのこと、物損の場合でも免許停止処分(軽微な違反が1点でもあれば)の対象となりタクシー運転手の職を追われる可能性があります。
当たり前のことですが、免許証が無くなってしまってはタクシーの仕事を続けたくても続けられないからです。
必ず誰かがみていますし、街のあちこちに防犯カメラもあります。
逃げ切ることは不可能なのです。
当て逃げひき逃げを行ってしまった時の心理を想像すると、後ろめたさで毎日生きた心地がしなくなるでしょう
その場で適切な処理をすればよかったと後で後悔しないためにも、その場を立ち去ることは絶対にやめましょう。
タクシー運転手の職を失う以上のキツイ仕置きがまっています。
まずは人命救助が第一
タクシー運転手をしていてまず頭によぎるのが、人身事故になってしまうと免許証に大きなキズがついてしまうという事かもしれません。
しかし、まずは人として相手のけがの状況を確認して大きなものだったら迷わず救急車を呼ぶのが運転者の義務です。
さらに命にかかわるような怪我の状態なら応急救護を施さなければいけません。
止血や人工呼吸です。
またこちらに非がある場合、言い訳したりしないで相手側に素直に謝罪することです。
何事も初動が大事です。
感情がこじれると、修復するのはむずかしくなります。
相手がたの心象はその場で真摯な対応をしたかどうかで変わってきます。
110番に連絡する
次に交通の妨げにならないように、移動できるようなら安全な場所に車を移動して警察に連絡します。
110番をかけると「事故ですか事件ですか」とオペレーターのかたに聞かれます。
事故という事を伝えて明確な住所建物とかんたんな事故の概要を伝えます。
事故を起こしてしまって気持ちが動転しているかもしれませんが、110番する前に頭のなかで整理してわかりやすく説明しましょう。
事故処理をしてもらう
しばらくすると現場に警察官のかたが到着し、交通事故証明書を作成してもらいます。
現場に警察官が到着するまでの時間は待たされるケースもありますので、相手方のいる時は、この時間に連絡先を交換しておくとのちのちの事故処理の時間を短縮できます。
またこちらが加害者の場合は真摯な対応をこころがけましょう。
よく勘違いされがちですが、けがをしたからと言って即人身事故になるわけではありません。
あくまでも本人の意思で医師の診断書を警察に届けると人身事故になるのです。
小さなけがでも被害者の感情がこじれると、人身事故になってしまう可能性もあります。
まずは誠意ある対応を心がけ謝罪することから始めましょう。
事故証明書を作成し終わったら、警察官のかたから証明書に記入された内容の説明があります。
のちのち所属している会社の対応をスムーズなものにするために、すべてメモして会社に報告する必要があります。
会社に報告する
まずは会社に電話して、会社からの指示を受けます。
事故の状況を速やかにしらせるのと、このあとの対応の判断を仰ぐためです。
物損、被害者がいる場合に限らず報告を行ったあとは、会社が事故の処理をします。
なので報告漏れがあったり、偽りの報告があると後々の事故処理に支障をきたします。
またどこの会社もあとで事故報告書を提出します。
そしてこの報告書をもとに今後の事故防止策を指導されます。
事実のまま報告書を細かく記入して、会社に提出することが、今後の事故対策にもつながります。
まずは事故を起こさないように安全運転
まずは事故を起こさないよう安全運転につとめることです。
基本的な事ですが教習所で教わった通りのことをしっかり行っていれば事故は防げます。
しかし様々な要因で事故はなくなりません。
特にタクシーの仕事がら運転が収入に直結しているので売上に対する焦りであったり、長時間運転のための疲労であったり原因は様々です。
私のドア開け事故の場合は確認しているつもりが出来ていなかったことに起因します。
自分の運転におごりがあったことを反省しています。
もし事故を起こしてしまったら、そのことから反省し対応策をうちだし同じような事故を起こさないことが大事です。
長年経験していれば事故の一つや二つあるのは当然ととらえるのではなく、絶対に事故は起こさないという意識を常に持つことが重要なのです。
まとめ
もしタクシー業務中に事故を起こしてしまったら相手方がいる、いないにかかわらず警察に届け出をしなくてはいけません。
もしその場を立ち去ってしまうとあとで大きなペナルティーが課せられ、仕事を失ってしまう可能性もあります。
もしけが人がいれば、救護しなければいけません。
具体的に事故をおこしてしまったら、
- 事故を起こしてしまった
- けが人がいれば救護
- 必要に応じて救急車を呼ぶ
- 警察に連絡
- 会社に報告
この順番です。
こちら側に非があって相手方がいる事故のときは、素直に謝り真摯に対応することです。
相手方の心象を悪くしてしまうと、物損ですむはずの事故が人身事故に切り替えられてしまう可能性もあるためです。
事故は起こして良い事は一つもありません。
タクシーの仕事に事故はつきものとよく言われます。
しかしベテランのかたで何十年も事故を起こしたことがない方がいるのも事実です。
タクシーの仕事を長くつとめていくため、事故を起こさないよう常に安全運行することが大事ですね。
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