【タクシー隔日勤務】の労働時間は?現役乗務員が実情を明かします

タクシー

タクシーの隔日勤務の労働時間は?

一日何時間働いて一か月トータルどのくらい拘束されるの?

そんな疑問にお答えします。

こんにちは東京でタクシー歴12年masaki(@masakitblog2020)です

タクシーの仕事に興味があるけど、長時間労働って聞くし実際自分にできるか不安になりますよね。

タクシーの働き方でもっともスタンダードな隔日勤務は法律によって一日の労働時間、一か月の労働時間がことこまかに決められています。

そんな規定と実際に長くタクシーで働いていている私が実際に働いてみてどうなのかも合わせて解説していきます。

タクシーをやってみたいと思っている方の参考になれば幸いです。

この記事でわかること

  • 隔日勤務の労働時間の決まり
  • 実際働いてみてどうなのか
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【タクシー隔日勤務】の労働時間は最大で21時間以内

タクシーの隔日勤務の労働時間は法律で最大21時間以内と決められています。

ただし車庫待ち等の特例で労使協定で定められていれば夜間4時間以上仮眠をとることで最大24時間まで延長できます。(貸し切り業務などが該当します。あまり一般的なタクシーの働き方ではないのでこんな働き方もあるんだと思っていただいて構いません。)

始業時間と終業時間の計測は、点呼場でアルコールチェックをする時間で厳密に計測されています。

例として私の一日の流れです。

14時出庫で通勤にバイクで30分かかるので大体13時ごろには家を出ます。

会社に到着するのが13時30分ごろです。

まず始業前に自分の担当車の点検を行います。

そこから点呼を経て実際のタクシーの営業開始です。

そして一日の営業が終わると会社へ帰庫します。

11時までに帰庫ですが早めの帰庫を促されているため、大体会社につくのが10時頃。

納金、洗車に1時間位時間がかかるので会社をでるのが11時ごろ。

家につくのが11時30分前後というのがいつもの流れです。

ここでなぜ11時までの帰庫なのに早めに帰庫を促されるか説明します。

隔日勤務の21時間以内というのは厳格な決まりで、例えお客様の都合で遠くにお送りしたときでも厳守しなければなりません。

21時間ありきで考えると理不尽な話ですが、もともとはお客様都合で帰庫が遅くなることも考慮にいれての最大21時間となっているのです。

なので私の会社では11時までに帰庫しなければいけない場合は1時間45分前の9時15分以降はお客様をお乗せしてはいけないルールになっています。

それでも1年に何回かは事故渋滞などにまきこまれて帰庫遅延してしまいます。

会社のタクシーの保有台数が仮に100台とすると月に帰庫遅延者が数人ならば問題ないかと思いますが、5人以上いるとなると監査が入った時に資料を見て指導されます。

さらにその様な事が何度もあると、会社が厳しい行政処分を課されてしまいます。

車両停止処分や最悪営業停止処分などです。

だからわれわれ乗務員は帰庫時間は厳守しなければいけないのです。

隔日勤務の労働時間、最大21時間以内というのはちょっとくらいオーバーしてもいいやというものではなく厳格に決められています。

帰庫後は納金、洗車、帰宅の流れ

21時間以内に帰庫後の点呼を受けなければならいので、決められた帰庫時間のだいたい1時間前には会社に到着しています。

その後はその日の売上を納金して、一日お世話になった愛車を洗車して帰宅となります。

納金作業に15分、洗車作業に45分くらいが平均時間となります。

洗車作業の長さは乗務員によって違いが出ます。

ワックスがけをして時間をかけるかた、時間短縮のためガソリンスタンドで自腹で洗車機にかけるかたなど人によってまちまちです。

私の場合にはバイク通勤で30分かかるので、前日の12時半に家を出て会社をでるのが11時、家につくのが11時30分というのがいつもの流れになります。

次の出庫までは20時間以上あいだをおかなければならない

タクシーの隔日勤務は終業してから次の出番の始業の時間まで20時間以上あいだを置かなければなりません。

前回の帰庫時のアルコールチェックをした時間が10時だとして、仮に次の日朝の5時にしっかり寝れたし出庫しようと思っても出庫することは出来ません。

逆に6時以降であれば20時間以上あいだをとれているので出庫することは可能です。

しかしタクシーの隔日勤務の場合だいたい1台のタクシーを乗務員2人で切り回します。(切り回す相手を相番といったりします)

だから相番が帰庫する時間も加味して一日おきに決まった時間に出庫することになるのです。

(かりに私が早く出庫したいと思っても相番のかたがまだ営業から戻っていないか帰庫後の作業をしている)

つまり一日おきに同じ時間に出庫して21時間以内に会社に戻ってくるというパターンになります。

では早く帰庫したときはどうなるの?

これは全てのタクシー会社があてはまるかどうかはわかりませんが私の会社の場合を例にあげて解説します。

体調不良などで出庫後数時間で帰庫した場合は日勤扱いとして売上が計上されます。

隔日勤務の1出番日を1とすれば0.5日分働いたことになります。

残りの0.5日分については有給で埋め合わせするか日勤で休日出勤すれば残りの0.5日分を消化したことになります。

なぜ勤務日数を消化しなければいけないのかというと、歩合率が変わってきてしまうからです。

これはほかのタクシー会社も一緒かと思います。

一か月フル消化する場合、売上(消費税抜き)の約60%を給料としてもらえますが、消化しきれないと極端に歩合率が下がり50%ほどになってしまうのです。

仮に一か月の総売上70万円とすると給料は42万円と35万円で7万円もの差がでてしまうのです。

では出庫後あきらかに短い15時間などで帰庫した場合はどうなるのでしょう。

私の会社では未基準歩合を適用されその日の売上の歩合率が下げられてしまいます。

ただ厳しく適用されるものではなく、酔ったお客様に吐かれてしまって営業できなくなったときや体調不良などしかたない場合には通常通り時間を消化したものとみなしてくれます。

未基準歩合を会社が採用しているのは、乗務員のさぼり防止対策だととらえています。

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仮にみんな早上がりされてしまっては会社の利益も減ってしまいますよね。

1か月では12~13出番262時間(270時間)以内

タクシーの一か月での総勤務時間も決められていて262時間以内となっています。

見出しのかっこ内にある270時間というのは労使間で協議すれば年6回まで延長できる時間です。

一か月の出番数は一日の最大拘束時間が21時間以内ですから

262÷21=12.38、270÷21=12.86最大で21時間消化した場合には12出番になります。

これが私の実際のシフト表でG勤とかかれた日が出番、「・・・」は明け番、休が公休日になります。

では13出番の月はどうなるのかと言うと仮に21時間ギリギリ働いたとしたら273時間で決められた270時間をオーバーしてしまいます。

ただし21時間後には必ず会社に帰庫するよう指導されているため、ぎりぎり21時間働くことはほぼありません。

平均20時間30分づつ働いたとしたら、13出番で月266.5時間と270時間以内におさめることができます。

私の会社では乗務員がその月の合計の労働時間を把握できるよう、日報に累積労働時間が印刷されています。

更に一日に走れる距離も決まっている

一日の最大の走行距離も私の営業する東京では365kmまでと決められています

関東運輸局の公示によるもので、いままでの労働時間は厚生労働省の労働基準法によるものです。

ただし高速道路(首都高は除く)は走行距離に含めないというルールもあります。

この365kmがどの位の距離かといえば、かなり運がよく長距離(金額でいえば1万円以上)のお客様を数組お乗せした場合に到達してしまう距離になります。

長距離のお客様をお乗せした場合にはつけ待ちや流しをしているときより、首都高や高速道路を使いさらに帰りは営業区域外から営業区域に戻るために距離を多く走る傾向にあるからです

普通に営業している場合はフルに時間を消化してもなかなか到達する距離ではありません。

走行距離を多く消化してしまっている場合には後半はつけ待ち営業に切り替えたり休憩を多めにとるなど対策が必要になります。

厳しい会社では距離オーバーの乗務員に始末書を提出させる会社もあるようです。

タクシーの隔日勤務なんでそんな特殊な働き方ができるの?

タクシーの隔日勤務はなんでそんな特殊な働き方が出来るのかと言えば、労使間で結ばれる36協定(いわゆるサブロク協定)があるからです。

厚労省の改善基準ポイントではあくまで「最大」21時間まで働けるというガイドラインを示しているだけで労使間で協定をむすばなければ違法になります。

一か月の総労働時間も労働基準法に定められている基準より大幅にオーバーしてしまうので、労使協定を結ぶ必要があります。

では休憩時間についてはどうでしょう。

労働基準法上では労働時間8時間以上に対して1時間以上与えなければいけないとなっています。

むしろタクシーに関するガイドラインでは3時間以上の休憩は認めないとなっているのです。

でも21時間働らいて流石に1時間の休憩では乗務員の事故リスクが高まってしまいます。

タクシーの隔日勤務の休憩時間はよく3時間と言われます。

これは会社側みずからの事故防止対策といえます。

休憩時間を強制的に乗務員にとらせる過労運転防止策です。

休憩時間を規定ぎりぎりの3時間に設定することで乗務員の事故リスクをおさえる効果がえられます。

逆に休憩時間を少なく設定すると、歩合制の賃金のため無理して働く乗務員も出てきてしまいます。

当然事故、違反のリスクは高まってしまいます。

大枠の法律の範囲内で会社と乗務員の妥協点をみつけだすのが36協定だともいえます。

このように一日の労働時間、一か月の労働時間、休憩時間など特殊な働き方を可能にしているのは労使間の36協定の上に成り立っています。

タクシー隔日勤務のちょっとグレーな部分

いままでタクシーの隔日勤務の労働時間についてみてきました。

賃金面ではどうでしょう。

われわれタクシー乗務員の給料は基本的に完全歩合制です。

労働基準法上の規定の労働時間(週40時間)をオーバーしている部分には残業代が発生します。

確かに給料明細には残業代という項目はあります。

実際は歩合制の給料を形式的に残業代として割り振っているだけです。

さらに始業前の点検作業、終業後の洗車作業もサービス残業になるのではと考えてしまうことがあります。

でもかりに残業代が発生しなくなるような労働時間に縮められてしまうのも正直困ります。

なぜなら歩合制で働いているため給料が減ってしまうからです。

タクシー乗務員の残業代支給についてたびたび裁判沙汰にもなっていますが、あまり大きな声に膨らまないのはそんな実情もあるからです。

よく年配の乗務員さんからは昔はもっとひどかったと聞きます。

隔日勤務終了後に人が足りないので数時間後にまた出庫するなんてこともあったようです。

さらに売上のノルマに達しないと会社から嫌みを言われたり怒鳴られたこともあったそうです。

今はどこのタクシー会社もコンプライアンスにのっとり昔のようなブラックな会社ないといってよいでしょう

タクシーの隔日勤務は慣れれば意外と楽ですよ

タクシーの隔日勤務の働き方は特殊な働き方です。

最初は戸惑う部分もあるかもしれませんが、慣れれば以外と体も楽になってきます。

なぜなら長時間労働ではありますが、しっかり休みもとれるからです。

休日が増えて自分の時間を多くとれることが隔日勤務で働く最大のメリットです。

まとめ

タクシーの隔日勤務の労働時間は

  • 一日最大21時間
  • 次の勤務までに20時間必ずあけなければいけない
  • 東京の場合は365㎞(首都高、自動車専用道路は控除対象)まで
  • 一か月262時間(270時間)最大12~13出番
  • 休憩1時間以上(だいたい3時間としているところが多い)

以上は法律にのっとり厳格に決められています。

実際の労働時間は最終のお客様の目的地により日によってばらつきがでます。

平均すると21時間後には帰庫しなければならないため20時間前後といったところです。

特殊な働き方のため賃金面で見ると残業代に疑問が残る部分もありますが、慣れば休日が多く取れ体も楽になってきますよ。

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