- タクシー運転手の給料の現状を知りたい
- タクシー運転手を始めるにあたって稼げるか不安
- 具体的な1日の売り上げっていくらくらい
こんなことを知りたい方向けの記事になっています。
これからタクシー運転手を始めてみたい、興味があるという方の一番の不安は「しっかり稼げるのか」ということだと思います。
タクシー関連の求人情報を見ると高収入も可能などのワードが乱立されている反面、ネットなどの情報を漁ってみると「給料が安くて暮らしていけない」なんて意見も見受けられどの情報が正しいのか迷ってしまいますよね。
そこで現役の都内タクシー運転手(23区三鷹・武蔵野)である私が、実際のデータを交えてコロナ禍も一段落した令和3年以降のタクシー運転手の給料の現状を語っていきます。
結論から言うと、東京都内の多くのタクシー運転手が、全産業の給料の平均値443万円を上回っておりタクシー運転手の給料は決して安くはありません。
これからタクシー運転手をやってみたい・興味があるという方はこの記事を参考にしてみてくださいね。
私の、タクシーの業務エリアは東京23区武蔵野・三鷹エリア。35歳でタクシー業界に転職する前は、20代はパチンコ業界に10年、30歳を超えてからは夜の水商売や、ワンボックス車での深夜の集荷業務を派遣社員で行っていました
タクシー運転手の給料は安いのか?都内タクシー会社の1日の売り上げ【データ有り】
比べる対象にもよりますが、決してタクシー運転手の給料は安いとは言えないと思います。
あくまで稼ぎやすいと言われている東京のタクシーについいてになりますが、私の働いているタクシー会社の売り上げから給料を予測すると年収600万以上が平均値となり、この数字は全産業の平均給料432万円を大幅に上回っているからです。
*とある日の当社の売り上げデータ
勤務体系 | 隔日勤務平均 | 日勤平均 | 夜勤平均 |
ドライバー数 | 60人 | 31人 | 5人 |
平均売上 | 69,593円 | 31,395円 | 43,120円 |
(金額は全て消費税10%を控除した金額)
このデータは令和4年3月22日(水)のものになります。
当社は、都内大手のグループ会社で所有しているタクシー台数は110台ほど。
春分の日開けの平日で、あまりコンディションの良くない日にも関わらず、隔日勤務での平均は7万円にせまる勢いでした。
深夜がにぎわう金曜日などでは7万円代中盤から8万円に届く勢いのときもあります。
当社の隔日勤務は、朝6~7時に出庫するパターンと、午後13時~14時に出庫する2パターンに分かれており、売り上げの多寡でみれば後者の午後出勤パターンの方が高めの傾向となっています。(午後出勤のパターンでは稼げる深夜帯をフルに活かせるメリットがあり、逆に生活リズムが逆転してしまうというデメリットがあります)
タクシー運転手の給料を知るためには、日当たりの売上を知ることで見当をつけることができます。
タクシー運転手の給料は歩合制となっており、概ね売り上げ×60%が収入。
隔日勤務(通し勤務)なら1か月12日・昼日勤夜勤なら1か月24日を1日の給料にかけることでだいたいの給料を算出できます。
この日の隔日勤務の平均約7万円でタクシー運転手の給料をもとめるなら…
70,000×12×60%=504,000円
約50万強の金額が当社のタクシー運転手(隔日勤務)の給料の平均になります。
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あくまで平均値ですので、全ての運転手にあてはまることではありません。
しかし、力を抜いてゆっくりやっている方でも5~6万円平均でやってきており、400万以上の年収は楽に到達できる印象をもちます。
私の肌感覚でいえば、ゆっくりやって年収400万、そこそこやって年収600万、魂をつめてしっかり頑張って年収800万円以上というのが現時点での私の感じる東京のタクシー運転手の給料額になります。
【平均は安い!?】タクシーと全産業との給料の比較を検証
ここで信頼できる機関が発表している、タクシー運転手の給料と全産業の給料を比較していきましょう。
タクシー運転手の平均年収は280万4000円
東京のタクシー運転手の平均年収326万
全国の平均給与平均443万円
統計のもととなっているデータが、タクシーが営業的に厳しかったコロナ禍真っ最中ということを加味しても、私が肌関感覚で得ているタクシー運転手の給料とかけ離れてしまっています。
全ての地域にあてはめることはできませんが、こと東京のタクシーの現状にあてはめてみれば全産業の平均はおろか年収500万・600万も無理せず稼げるというのが私の印象です。
なぜ統計上タクシー運転手の給料が安くみつもられているのか
ではなぜ、信用できる統計先にもかかわらず実際肌感覚で感じるタクシー運転手の給料と違いがでてきてしまうのでしょうか?
私もタクシー運転手を志すときに平均賃金を調べ、こんなに低い給料ではやっていけないと不安になったことを思い出します。
- 定時制などの働き方が考慮されていない
- 日勤・夜勤・隔日勤務全ての働き方の平均になっている
- 運転手ごとによるモチベーションの差がある
統計上の数値が低く見積もられているのは、上記の要因があると思います。
前提として、繰り返しにはなりますが全ての地域に当てはまるわけではありません。
お客さんの絶対数が少ない地方地域では当然、タクシー運転手の給料が低いことも予想されます。
定時制などの働き方が考慮されていない
タクシー運転手の給料平均を算出するにあたって、全ての勤務体制の方を対象にしています。
タクシー運転手をしている方のなかでは、定時制という働き方をしている方も多くいます。
70歳以上の年金をもらいながら、隔日勤務でいえば通常の1か月、12勤務ではなく8勤務で出勤されているような方たちです。
このような方をひっくるめ平均給与が算出されるため、フルタイムで働いている方の平均値より全体の平均値が下がってしまっていることが考えられます。
日勤・夜勤・隔日勤務全ての働き方の平均になっている
統計上タクシーの全ての働き方の平均値となっています。
一般的に言うとタクシーでの昼日勤の売り上げは低くなりがちです。
22時以降の割り増し料金の恩恵を受けられないことだったり、夜の接待客だったり、終電後の長距離客をお乗せできないからです。
とはいえ、昼日勤で月間100万円以上売り上げる方もいるのも事実ですが、一般論でいえば隔日勤務や夜日勤と比べて給料水準は低くなりがちです。
統計上昼日勤の方も含めての統計となっていることも、平均値がさがっている一つの要因です。
運転手ごとによるモチベーションの差がある
手を抜いているというと御幣がありますが、すべての方が売り上げメインで一生懸命やっているわけではありません。
タクシー運転手の働き方は自由です。
一生懸命やってなるべく多く給料を得たい。
ともかく事故違反をおこさないため、売り上げは二の次。
体に負担をかけないように、周りの方より休憩を多くとる。
など、タクシー運転手の数だけ働き方があります。
このように、売り上げ以外を重視しているかたも多くいるため、全体の売り上げの平均値も低くなりがちです。
どうすればタクシー運転手として高い給料を取れるのか
タクシー運転手やるからには、しっかりやって高い給料を取りたいという方が大半だと思います。
以下の3つの条件をクリアするだけでも、タクシーで月収50万以上を稼ぎだすことはそんなに無理なことではありません。
- 稼げるエリアでタクシー運転手になる
- 良い会社選びをする
- 与えられた労働時間をしっかり消化する
もちろんお客さんを効率的にお乗せするテクニックを磨けば月60万円以上の給料を得るのも夢ではないですよ。
稼げるエリアでタクシー運転手になる
やはり稼げるエリアでタクシー運転手になるというのが、タクシーで稼ぐための一番の近道です。
タクシー運転者の賃金労働時間の統計をみても、東京・神奈川・千葉・埼玉などの都市圏や愛知・大阪・福岡などの繁華街が充実している地域と比べて、地方地域のタクシー運転手の平均賃金は大幅に下回っているのがわかります。
どんなに努力しても「魚の少ないところで釣るのは難しい」というのが、タクシー運転手の現状です。
稼ぎやすい会社選びをする
稼げる地域内でも、タクシー会社の良しあしで稼ぎやすい稼ぎにくいは存在します。
中小の無線営業なしの会社と大手の無線営業が充実した会社とでは、どちらがお客さんをお乗せしやすいのかあきらかです。
また、法人顧客が多い(タクシーチケットなどによる囲い込み)、専用乗り場の充実、など稼ぎやすいタクシー会社の条件は様々。
とはいえ、はじめてのタクシー会社選びどこの会社を選べばよいか迷ってしまうと思います。
まずは、タクシー専門の転職サイト「ドライバーズワーク」のような紹介会社に登録して、稼ぎやすいタクシー会社をピックアップしてもらいましょう。
東京都内でいうなら、無線営業や乗り場法人契約(チケット)も充実している日本交通やそのグループ会社を選べば大きく失敗することはないと思いますよ。
与えられた労働時間をしっかり消化する
あたりまえのことですが、与えられた労働時間をしっかりこなすことが重要です。
タクシーの給料は売り上げで全てが決まります。
時間当たり5000円売り上げるドライバーがいたとしましょう。
10時間働くとしてフルに働けば50000円の売り上げ3時間休んでしまったら35000円の売り上げしかあげることができません。
タクシーの営業方法につけ待ち営業というのがありますが、1時間待ってしまうと、平均時間5000円のドライバーなら次の1時間に1万円の売り上げを上げなければなりません。
全てのつけ待ち営業を否定するわけではありませんが、売り上げを上げるためにはリスクを下げる営業方法をとることも大事。
無駄な時間を省いて、与えられた労働時間を効率的に消化することが大切です。
まとめ
一緒くたにタクシー運転手の給料は安いのかといえば、決してそんなことはありません。
あくまで私の営業エリアの東京でのことになりますが、全産業の平均値を大幅に上回る600万円くらいが平均値であるという感覚をもっています。
あくまで、平均値ですのでゆったりやっても500万円、しっかりがんばれば800万円以上の年収を稼ぎだすことも夢ではありません。
たしかにタクシーの仕事は、人によって合うあわないがあります。
特殊な勤務体制、泥酔客への対応、長時間の運転など。
しかし、この記事でも伝えたように年齢経験不問で高収入を得れる数少ない職業だと思います。
もし、「あなたが今の仕事をどうしても辞めたい、人生を再出発させたい」そんな風に思っているなら、タクシー運転手を選ぶという選択もぜんぜんありだと思いますよ。
ご自分に合った良いタクシー会社を選ぶなら、タクシー紹介サイト最大手「ドライバーズワーク」に無料で登録してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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