集合住宅の駐輪場や月ぎめ駐車場ではできなかったり、やりずらかったりするバイク盗難対策も、戸建てなどの一軒家の場合、自由に対策できるので強化することができます。
バイクの盗難対策を考えるうえで、「これだけやっておけば絶対に盗まれない」という方法は存在しないため、対策を強化するためには複数の対策を掛け合わせで行っていく必要があります。
この記事では、一軒家や戸建てでどんな盗難対策が有効なのか?また対策するにはいくらくらい費用がかかるのか?など一軒家のバイク盗難対策について解説していきます。
一軒家にお住まいで、バイクの盗難が心配という方はこの記事をぜひ参考にしてくださいね。
一軒家は安全?一軒家におけるバイク盗難の実情
一軒家の敷地内にバイクを保管しているからと言って、決して安全だとはいえません。
以下にあげるデータは神奈川県内の令和4年の場所別バイク盗難の発生状況。
場所 | 発生割合 |
駐輪(車)場 | 14.5% |
道路上 | 9.3% |
中高層住宅 | 26.4% |
一戸建て住宅 | 15.4% |
その他の住宅 | 18.9% |
その他の会社・事務所 | 1.4% |
商業施設 | 5.6% |
その他 | 8.5% |
神奈川県警:自転車盗・オートバイ盗の発生状況
盗難全体の60%を占める住宅での盗難で、一戸建て住宅の発生は15,3%となっており相当数の方が一軒家で盗難にあっています。
集合住宅の駐輪場など住まいと離れている場所にバイクを置いているのと比べれば、犯人の警戒度も上がるため、一軒家でのバイク盗難は減るようにも思えます。
しかし、一軒家と言えども盗難対策が甘かったり、外から確認されやすい場所にバイクがあれば狙われるのは一緒。
少なくとも一軒家の敷地内にバイクをとめているからだけで、安全とは決して言いきれません。
ただ、一軒家では持ち家ならではの盗難対策を強化できるメリットがあり、盗難対策を強化すれば他の場所よりバイクの盗難確率を下げることもできます。
のちほど、一軒家でできる盗難対策をご紹介しますが、まずは以下の一軒家でのバイク保管場所について考えてみましょう。
一軒家でバイクを外から確認できる場所に置いている方は要注意!
一軒家の敷地内だからと言って、通行に面している場所にバイクを保管している方は要注意です。
通行人の目に触れているということは、窃盗犯にバイクをさらしているのと同じ。
まずはバイクカバーをかけるようにし、バイクの置き場所も工夫してみましょう。
例えば自宅ガレージに停めるにしても、車の後方に停めたり壁側の奥まった場所に停めるなどです。
また、こうした外から目につきづらい場所にバイクを停めるということは、バイクを持ち出しづらくする対策にもつながります。
普段よくバイクを乗る方は、乗り出すまでに手間がかかってしまい、不便に感じてしまうかもしれません。
しかし、普段からの地道な行動がバイク盗難される確率を減らすことにもつながります。
バイクの置き場所を工夫できる余地がないという方は、最低限バイクカバーをかけておきましょう。
バイクカバーをかけることによって、バイクの車種は認識しずらくなりますし、盗難に対して意識の高い所有者であるという意思表示になり、抑止力にもつながります。
盗難対策強化!一軒家でできるバイク盗難対策をご紹介
集合住宅や月ぎめ駐輪場にバイクを置くのと比べ、一軒家では盗難対策の幅も広がります。
複数の対策をすることで、バイクを盗難されるリスクも減らせることができます。
一軒家でできるバイク盗難対策をご紹介していきますので、ご自宅での盗難対策のヒントにしてみてくださいね。
- バイクガレージの設置
- 地球ロックアンカーの設置
- 防犯カメラの設置
- ダミーカメラの設置
- 防犯砂利を敷く
- 防犯ライトの設置
- 防犯アラームの搭載
バイクガレージの設置
かなり費用もかかってしまい理想形にはなりますが、バイクの専用ガレージを設置するということ。
費用だけでなく、設置できるスペースを確保できることも条件になってしまいます。
自宅の敷地内に忍び込んで、なおかつバイクガレージを壊してまで盗難する犯人はかなり限られ、盗難のリスクはグッと減らせるといえます。
敷地内にスペースはあるけど、予算が限られてしまう。
そんな方は安い簡易型のバイクガレージを設置するという方法もあります。
特に盗難のターゲットにされやすい人気車や、高価なバイクを所有している方は検討してみるとよいでしょう。
地球ロック用アンカーの設置
集合住宅など共用の駐輪上では難しい、地球ロック用のアンカーもご自宅の敷地内なら自由に設置できます。
地球ロックする意味は、ロックごとバイクを持ち運ばれてしまうことを防ぐこと。
ただ、地球ロックは盗難の抑止力にはなりますが、絶対ではありません。
地球ロックする際は、切断されにくいバイクロックをセットで行うようにしましょう。
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防犯カメラの設置
ご自宅の敷地内なら防犯カメラを設置することも可能です。
犯人は犯行が発覚することを一番恐れるため、防犯カメラの設置は抑止力につながります。
バイクを盗まれてしまった後、犯人の早期逮捕の証拠画像提出にも防犯カメラが役立ちます。
本格的な防犯カメラを設置するには費用もかかってしまって予算的にも無理。
そんな方は野鳥観察などにも用いられる、トレイルカメラを設置しておくのも一つの手。
本格的な防犯カメラに比べ抑止力は劣りますが、盗難後の証拠提出、イタズラされたときの証拠画像など、犯人の早期逮捕に役立つかもしれません。
ダミーカメラの設置
防犯グッズに精通しているようなプロの窃盗犯には、ダミーカメラは意味ないかもしれません。
しかし、窃盗犯の大部分を占める若年層や素人の窃盗犯には抑止力となります。
本格的な防犯カメラを設置する予算がないという方は、ダミーカメラの設置を検討してみましょう。
ダミーカメラを設置する際は、あわせて防犯ステッカーも貼っておくとさらに効果的です。
防犯砂利を敷く
防犯砂利の上を歩くことで砂利どうしこすりあわされて音がなります。
深夜静寂のなか砂利の音がすることで、家族の誰かが異変を感じたり、
音を出してしまったことに怯み犯行を断念するかもしれません。
防犯砂利を敷いておけば、バイクの盗難は安心というものではありません。
が、大事なバイクを盗まれる前に、少しでも防犯上有効なものは行っておきたいもの。
防犯砂利を敷くというのも、そのような物の中の一つです。
防犯ライトの設置
みなさんも経験あるかもしれませんが、夜住宅街を歩いて家の近くを通ると光る防犯ライト。
バイク窃盗犯の多くは、深夜人気のない時間を見計らって犯行におよびます。
そんなとき近づいてきた犯人が明かりに照らされることによって、防犯カメラが設置されているかも、また万が一他の通行人が異変に気付き犯行がバレたらどうしようという心理状況になります。
ソーラー電池付で電池交換不要な物が主流で取り付けもかんたん。
一軒家のバイク盗難対策として、ぜひ取り入れておきたい物の一つです。
防犯アラームの搭載
一軒家に住んでいる方なら、バイクに取り付ける防犯アラームも有効なバイク盗難対策になります。
一軒家ならアラームが鳴れば、すぐに対応できるからです。
集合住宅などバイクを停めている場所がはなれていると、誤作動やいざアラームが鳴っても気づかなかったり対応が遅れてしまうことも考えられます。
バイクを自宅敷地内という近場に停めているからこそ、防犯アラームが有効な盗難対策となります。
一軒家でできるバイク盗難対策の費用について
ここまでみてきた一軒家だからこそできるバイクの盗難対策。
複数組み合わせれば、盗難のリスクは減らせるけど、気になってくるのがその導入費用ですよね。
今回ご紹介した、一軒家でできる盗難対策の費用を調査してみました。
ご自分の予算に合わせて、必要なものを組み合わせてみてくださいね。
バイクガレージの設置費用
本格的なバイク型コンテナガレージの自宅内への設置の相場は20万円から30万ほどになります。
簡易型のテント型に関しては3万円前後が相場になります。
地球ロックアンカーの設置費用
アンカー自体の価格は数千円から1万円代後半。
別途コンクリートへねじを打ち込む手間がかかります。
コンクリートのドリルをお持ちでない方は、近くのホームセンターでレンタルすることも可能。
その際は、しっかり購入したアンカーに必要なドリルサイズを調べておきましょう。
防犯カメラの設置費用
本格的な防犯カメラを設置すると、業者に依頼して15万円くらいが相場のようです。
手軽に設置できるWiFi型やワイヤレス型に関してはAmazonなどのECサイトで1万円代から購入できます。
画像確認用のトレイルカメラに関してはもっと安価で1万円以内で購入できるモデルも多くあります。
ダミーカメラの設置費用
ダミーカメラは1000円~5000円と比較的安く導入できます。
種類も様々で、ドーム型のものから本格的な防犯カメラに模したものまで様々です。
防犯砂利の導入費用
防犯砂利60lの相場は3000円~4000円
60lで敷き詰められる広さは約1,5㎡なので、6畳分のスペース約10㎡を敷き詰めるには2万円から2万6千円の費用がかかってしまいます。
防犯ライトの設置費用
ソーラー式のもので安いものなら2000円代、ダミーカメラ型のものでも5000円以下で購入できます。
価格が安いので気軽に導入できますよね。
防犯アラームの費用
簡易型の電池式のもので2000円代から。
イモビライザー式アラームだと本体費用1万から2万円。バイクショップで取り付けを頼むと工賃が約5000円ほど上乗せされるようです。
ディスクロックやチェーンロックと一体型になっているアラームもあり、こちらはピンキリ。
2000円代で買えるものから、誤作動の少ない3D傾斜センサー付きアブス性のものなら約2万円ほど。
【これだけやっても完璧はない!】できたらバイク盗難保険への加入を!
いままで一軒家のバイク盗難対策をご紹介してきましたが、バイク盗難対策には残念ながら完璧というものは存在しません。
例えば、バイクコンテナの鍵を破られて盗難されたケースや、地球ロックしていたにも関わらずチェーンを切断されて盗まれてしっまたケースなど、数え上げればきりがありません。
なので、バイク盗難対策の最後の砦になるのが、バイク盗難保険への加入です。
もちろん、盗難保険へ加入したからといって、バイクを盗難されてしまったら大きな損失を受けます。
盗難に関する届け出の数々、愛車が盗まれたときの喪失感、バイクを普段の足かわりに使っている方ならバイクを失っている間の移動はどうするか、などなど…。
バイクの盗難対策を完璧に近づけるには、できる限りの盗難対策を行い、最悪それでも盗まれてしまったときのことを考え、盗難保険に加入しておく。
これに尽きると思います。
ずっとライドの盗難保健なら、バイク購入時に盗難保険に入りそびれても後から加入できます。
盗難時15万円まで下りるプランなら年額7、000円、30万円までなら12、700円、100万円までなら34、700円。
これを高く見るかどうかですが、バイクを盗難されてしまった時の金銭的ダメージを考えれば決して高いものでもないと思います。
どんなにバイクの盗難対策をしても、不安をぬぐい切れない方は、ぜひバイク盗難保険への加入も検討してみましょう。
バイク盗難一軒家まとめ
一軒家にお住まいの方は、持ち家という特権を活かして一軒家だからこそできる盗難対策を行うことで、盗難のリスクを下げられます。
- バイクガレージの設置
- 地球ロックアンカーの設置
- 防犯カメラの設置
- ダミーカメラの設置
- 防犯砂利を敷く
- 防犯ライトの設置
- 防犯アラームの搭載
上記のような対策とかかる費用をご紹介してきました。
2、000円代で気軽に対策できるものから30万円以上かかる高額なものまで。
盗難のターゲットにされやすい100万円以上する高価なバイクなら、窃盗犯も執拗に盗みに来る可能性があるため、より費用を対策にかける必要があります。
逆に普段使いする原付のため、30万以上するバイクガレージをわざわざ設置するのは過剰ともいえます。
まずは、バイクの置き場に選択の余地があるのなら、人目にさらされにくい車の後ろや壁側など工夫するようにしましょう。
つぎに、さらに露出を押さえるためバイクカバーをかけ、ハンドルロック以外のチェーンやU字などの補助ロックを併用しましょう。(できたら前後2重ロック片方は地球ロック)
そのうえでご自分のバイクに見合った盗難対策を行ってみてはいかがでしょう。
1つより2つ3つと併用することで、盗難のリスクを下げることにつながります。
最後に完璧を期すなら、バイクの盗難保険へ加入しておくということ。
これは原付や普段の足で使うような小型バイクを乗っている方にもおすすめです。
原付などはプロの窃盗犯から狙われるというより、若年層を中心とした窃盗の素人に自転車感覚でねらわれるからです。
バイクの窃盗犯の数でいえば、プロより圧倒的に素人のほうが多いです。
高価なバイクに乗っている方はもちろん、原付など小型バイクに乗っている方も、盗難にあう前にぜひ盗難保険に加入しておきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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