タクシー運転手って負け組?14年目ベテラン乗務員が語る真実!

タクシー

「タクシー運転手って負け組?」という先入観を、もしかしたらあなたも持っているかもしれません。

なんとなく給料が低いイメージだったり、お客様にひどい言葉を浴びせられたり、長時間過酷な労働をしいられたりあまり良い印象は持っていないのではないでしょうか?

そこで、実際タクシー運転手を14年続けている私が、このような負け組の印象が強いタクシー運転手という職業についての真実を語っていきます。

給料の低さや仕事面でのつらさなど、一般的に「負け組」と見られる職業の特徴について探るとともに、タクシー運転手って実際はどうなの?という疑問を深堀っていきます。

この記事を読めば、タクシー運転手という職業に対する偏見や背景を理解し、真実を知ることができます。

これからタクシー運転手になってみたい、興味があるという方はぜひこの記事を参考にしてください。

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【タクシー運転手は負け組なのか?】世間一般で言われる負け組職業とは?

近年、多くの人々が「負け組」という言葉を使って様々な職業を評価しています。特に私の職業であるタクシー運転手という職業もさまざまな意見や偏見を持たがち。

ここでは、世間一般で言われる「負け組」とされる職業の特徴や、タクシー運転手という職業がその中でどのように位置づけられているのかを詳しく探っていきます。

  • 世間一般で言われる負け組職業とは?
  • タクシー運転手は負け組?現役乗務員が語るリアル!
  • タクシー運転手の年収事情について
  • タクシー運転手になると見下されるの?
  • タクシー運転手になるのなんかやめとけといわれる背景
  • 地方タクシー運転手の給料事情

世間一般で言われる負け組職業とは?

世間一般では「負け組」という言葉を使ってある一定の職種に就く人に低評価を下しています。「負け組」という言葉の響きには多くの偏見や先入観が存在していて、もちろん定義というものなど存在しません。

しかし、概ね以下のような条件の職業に対して「負け組」と言われていることが多く、のちほどタクシー運転手という職業にどれほど当てはまるか、まずは「負け組」と言われる職業の条件について確認していきましょう。

給料が低い

多くの人々が、給料が低い職業を「負け組」とみなしています。給料が生活水準や社会的地位を示す指標として広く認識されているためです。

しかし、薄給であっても崇高な職業は多く存在し、給料だけが職業の価値を示すものでないのは明らかです。

雇用条件が安定しない

安定した雇用が求められる中、不安定な雇用条件の職業は多くの人々にとって魅力を感じにくいものとなっています。

職を失ってしまう不安がつきまとう毎日は、確かに不安にかられてしまいます。

社会評価が低い

社会的な評価や地位が低い職業も、一般的には「負け組」と見なされることが多いです。

公の場で職業差別されることは少なくなりましたが、ネットの普及とともにSNSや掲示板などで特定の職業に対して言及されることも見受けられます。

肉体労働である

肉体的な労働を伴う職業は、多くの人々にとって避けたい職業となっています。

体力面のきつさや、けがをしたり病気になってしまうと収入を得られなくなってしまうので、肉体労働には就きたくないという声も多くなっています。

キャリアアップが難しい(給料が上がらない)

キャリアアップの機会が少ない、または給料が上がりにくい職業も、多くの人々にとって魅力を感じにくいものとなっています。

正社員雇用ではなく、派遣やアルバイトといった雇用形態がこれにあたります。

タクシー運転手は負け組?現役乗務員が語るリアル!

先程の条件にあてはめるとタクシー運転手という職業は、多くの人々にとって「負け組」というイメージが強いかもしれません。

しかし、一般的なイメージとは異なることも多いです。

現役乗務員である私が、タクシー運転手という職業の真実を語っていきます。

給料面

タクシー運転手の給料は、地域や会社によって大きく異なります。一般的には、都市部での給料は高めであり、地方ではやや低めとなっています。しかし、努力次第で給料を上げることも可能です。

タクシー運転手=薄給というイメージがありますが、私の働く東京地域(23区三鷹・武蔵野)では、多くの方が全労働人口の平均以上の収入を得ています。(年収800万程度ならかなり現実的)

14年の間、リーマンショック、震災、コロナ禍と数々の苦難を経験してきました。

確かにキツイと感じる場面もありましたが、それでも極端に生活レベルを落とすことなくなんとかやってこれてます。

雇用状況

多くのタクシー会社では、正社員としての雇用が主流となっています。しかし、中にはアルバイトやパートとして働くことも可能な会社も存在しています。

よほど勤怠状態が悪い、営業成績が悪いなどでない限りクビになって職を追われてしまうことは無いと思います。

ただし、免許を失効させてしまうと続けられなくなる職業だけに、プライベートも含め事故・違反に対しての意識は高めないとなりません。

社会評価

残念ながら、ネット上の書き込みなどを見るとタクシー運転手は社会的な評価が低いと感じることも多いです。しかし、この職業には「頑張り次第で高収入を狙える・プライベートの時間を多く取れる・上司と部下の関係など嫌な人付き合いがない」などのメリットもたくさんあります。

一般的な契約のときなど職業を聞かれて「タクシー運転手」と答えるだけで、不利益を得たことは1度もありません。賃貸物件の契約やクレジットカードを作るときタクシー運転手というだけで問題になったことはありませんでした。

底辺とか負け組とか言っている人は一部だと思いますし、私自身は全然気にしていません。

仕事の辛さ

タクシー運転手の仕事は、長時間の運転や夜勤など、肉体的・精神的に辛い面もあります。しかし、お客様とのコミュニケーションや、日々の運転技術の向上など、やりがいも多い職業です。

個人的な意見になるかもしれませんが、実労働時間に比べて体感時間はタクシーをやっていると短く感じます。お客様を探す、売上を積み重ねるという作業がゲームをやっているような感じ。

しかし、事故・違反のプレッシャーは常にあるのでハンドルを握るときは十分に注意して仕事に取り組んでいます。

キャリアアップについて

タクシー運転手としてのキャリアアップの機会は限られています。しかし、経験を積むことで、運転技術や接客スキルを磨くことができます。

確かに何年も同じ会社に所属しているからと言って、給料アップが狙えるわけではありません。

しかし、タクシー運転手という職業独自のキャリアアップとして個人タクシー開業があります。

法人経験10年以上や無事故・無違反条件など狭き門ではありますが、若い方は個人タクシー開業という目標をモチベーションにするのもありだと思います。

タクシー運転手の年収事情について

タクシー運転手の年収は、地域や会社、勤務形態によって大きく異なります。都市部では年収が4~600万円程度とされる一方、地方では300万円以下となることも多いです。しかし、これはあくまで平均的な数字であり、実際の年収は運転手の努力や経験、所属するタクシー会社の経営状況などによって変動します。

また、タクシー運転手としての経験年数や、特定のエリアでの顧客獲得能力も年収に大きく影響します。経験が豊富な運転手、具体的には効率的な営業を心がけている方は、平均的な年収よりも高い収入を得ることが可能です。

さらに、タクシー運転手としての勤務形態やシフトの選択、休日の取り方なども年収に影響を与えます。例えば、夜勤や隔日勤務でも売上が伸びる深夜帯をカバーできるシフトで勤務することで、売上アップを狙えます。

タクシー運転手になると見下されるの?

タクシー運転手という職業は、一部の人々から見下されることがあるかもしれません。実際、一部の人々は「タクシー運転手は底辺の仕事」との偏見を持たれることがあります。

態度の悪い運転手が多いという先入観や、運転マナーの悪さなどが影響しているとされます。しかし、これは一部の運転手に関することであり、実際のイメージとしては必ずしも正確ではありません。

実際には、タクシー運転手の中には博識でマナーの良い人も多く、日々の業務を通じて多くの人々から感謝されています。また、タクシーは多くの人々にとって欠かせない移動手段であり、その役割は非常に重要です。

タクシー運転手になるのなんかやめとけといわれる背景

タクシー運転手という職業に対するネガティブなイメージは、社会的な評価の低さや仕事の厳しさ、給料の低さなどに起因しています。具体的には、タクシー運転手は誰でもなれるという認識が一部にあり、この職業が高い社会的評価を受けにくいのです。

さらに、リストラや倒産を経験した人々が、緊急の収入源としてタクシー運転手に転職するケースも少なくありません。このような背景から、タクシー運転手という職業は「最後の砦」とも言われることがあります。

しかし、この職業には多くの魅力ややりがいも確かに存在しています。実際、ネガティブな面ばかりに目を向けていたら私もこのタクシー運転手という職業になっていなかったと思います。

向き不向きはありますし、時にはつらいことも経験するかもしれません。しかし、14年タクシー運転手続けてきて正直に思う印象は、収入面を含めてそれらを上回る魅力があるというのが正直な印象です。

地方タクシー運転手の給料事情

地方のタクシー運転手の給料は、都市部と比較すると低く感じられるかもしれません。具体的には、徳島県では平均年収が177万円、宮崎県では222万円、鳥取県では209万円となっています。しかし、年金受給者などの定時制のかたも対象にふくまれているため、フルタイムで統計以上の水準になると予測されます。

しかし、都市部と地方で給料に大きな開きがあるのは間違いなく、ひとくくりに「タクシー運転手=稼げない、タクシー運転手=稼げる」と言えないのが現状となっています。

令和3年都道府県別タクシー平均賃金

県名月間労働時間年間賃金
北海道1642,313,400
青森1501,737,700
岩手1882,297,000
宮城1652,466,600
秋田1642,009,400
山形1731,946,400
福島1662,752,900
茨城1772,279,800
栃木1722,872,800
群馬1722,538,300
埼玉1823,032,400
千葉1602,837,200
東京1883,369,100
神奈川1913,298,100
山梨1772,735,100
新潟1742,934,300
富山1722,490,100
石川1902,443,000
長野1802,781,400
福井1792,799,400
岐阜1562,860,600
静岡1662,351,800
愛知1843,150,500
三重1902,490,800
滋賀1912,340,100
京都1601,893,800
大阪1582,507,800
兵庫1502,005,200
奈良1832,631,700
和歌山1742,711,200
鳥取1632,099,200
島根1712,403,800
岡山1592,326,600
広島1722,287,500
山口1742,390,500
徳島1631,779,400
香川1712,825,800
愛媛1712,220,000
高知1602,712,000
福岡1712,624,100
佐賀1702,142,300
長崎1792,173,000
熊本1762,649,600
大分1652,895,400
宮崎1602,226,000
鹿児島1852,012,000
沖縄1561,750,300
参照:一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会

タクシー運転手は本当に負け組なのか? – 業界の実態と未来の展望

タクシー運転手という職業に対する評価やイメージは人それぞれ異なります。一部からは「負け組」とのレッテルを貼られることもあるかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか。

ここでは、タクシー運転手としての日常や業界の現状、そして将来の展望について詳しく探っていきます。

  • 14年タクシー運転手をしていて悲惨とも思えるきつかったこと
  • なぜタクシー運転手になる=訳ありと捉えられてしまうのか?
  • 今後のタクシー業界の懸念点と展望
  • 最悪なタクシー会社の特徴
  • これからタクシー運転手として働く魅力と挑戦

14年タクシー運転手をしていて悲惨とも思えるきつかったこと

お客さまとの接客対応など細かいことまで上げたらきりがありませんが、最もきつかったことは人身事故を起こしてしまったことです。

結論から言うと相手の方の好意もあり、物損あつかいで免許に傷はつきませんでした。(私の不注意により後部座席ドアを確認せずに明けたところ、後方から来た自転車と接触・転倒)その時は相手の方への申し訳なさと自分の将来への不安などでかなり精神的に追い詰められました。

次にあげるとしたら、リーマンショック・震災・コロナ禍と経験してきて売上に対する不安感でしょうか。多くのタクシー運転手は歩合制のため売上の低下=給料減につながってしまいます。

しかし、売上に関しては3度の苦難を経験したこともあり、今後社会情勢に変化があっても何とかなると腹をくくっています。

タクシー運転手を続けていく上で「免許=命」と捉え事故・違反は絶対起こしてはならないとの覚悟が必要です。

なぜタクシー運転手になる=訳ありと捉えられてしまうのか?

タクシー運転手という職業は、一部の人々から「訳あり」というレッテルを貼られることがあります。社会的な評価の低さや、長時間に及勤務時間、そして給与の低さが影響していると考えられます。

都市部では多くのタクシーが競合しときにはタクシー運転手同士が怒鳴りあっている場面や休憩中に路上喫煙している場面などひとくくりとしてタクシー運転手=レベルが低いとしてとらえらがちです。

また、万年人手不足の業界なので誰にでもなれるということが、訳ありというイメージにもつながってきていると感じています。

他の仕事で務まらないからタクシー運転手しかなれないという先入観です。確かに一理あると思いますが、簡単になれるのと続けていくのでは大きな違いがあります。

実際には接客スキル・運転スキル・状況判断力なども求められ、なりやすい=簡単とはならず、特になり始めのうちは日々の勉強や努力も必要になってきます。

今後のタクシー業界の懸念点と展望

タクシー業界は、近年、様々な変化や課題に直面しています。例えば、ライドシェアサービスの普及や自動運転技術の進化など、業界の未来には多くの不確実性が存在しています。

ここでは長いスパンでみたときのタクシー業界で働く懸念材料をあげていきます。

ライドシェア解禁に向ける動き

近年、ライドシェアサービスの普及が進んでいます。これにより、タクシー業界は新たな競争相手としてライドシェアサービス競争することも予想されます。

河野大臣、ライドシェア解禁など「じっくり検討」–デジタル庁内にWG立ち上げ

自動運転の普及

自動運転技術の進化により、将来的にはタクシー運転手の仕事がなくなる可能性も考えられます。しかし、現在の技術では、完全な自動運転はまだ実現していません。

これからはお客様から選ばれる運転手として、会社ぐるみや業界全体一丸となって自動運転にはないきめ細やかなサービスを提供する時代に突入していくと思っています。

経済の変動

経済の変動により、タクシーの需要が変わる可能性もあります。長年にわたるコロナ禍もほぼ終息したといって良いと思いますが、これからも天災や疫病などそれ以上の社会的情勢の変化がないとは言い切れません。

お客様あってこそのタクシー業界、乗客の減少が即タクシー運転手の給料に反映されてしまいます。

最悪なタクシー会社の特徴

もし、これからタクシー運転手を志してみたいという方のために最悪ともいえるタクシー会社の特徴をあげていきます。

  • 低歩合: タクシー会社によって歩合率に違いがあります。見た目はわずか数パーセントの違いでも手取り金額にすると数万円の違いになってきます。
  • 待遇の悪さ: 従業員の福利厚生が不十分であったり、休日が取りづらい、有給休暇がとりづらいなど、労働条件が厳しい場合があります。
  • 労働環境の悪さ: 車両の老朽化や、運転手同士の人間関係のトラブル、上司とのコミュニケーション不足など、内部事情は明るみになりづらいです。
  • 高い離職率: 上記のような問題が積み重なることで、従業員の離職率が高くなる傾向があります。これは、会社の経営状態や社風、従業員のモチベーションの低下を示す指標ともなります。
  • 社内のコミュニケーション不足: 会社の方針や変更点を従業員に伝えない、フィードバックを受け入れないなど、のちのち内勤者とドライバーとの摩擦が懸念されます。

各タクシー会社募集の文面からだけでよし悪し判断が難しいので、もしタクシー業界に転職を考えているなら、ドライバーズワークなどのタクシー専門の転職エージェントに無料登録することをおすすめします。

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これからタクシー運転手として働く魅力と挑戦

タクシー運転手としての仕事には、多くの魅力があります。まず、自分のペースで働けるという点。他の職業では得られない達成感を得られます。

夜の稼ぎ時に合わせて体調を合わせる事で、収入を最大化することも可能です。また、お客様とのコミュニケーションを通じて、さまざまな人々との出会いや新しい情報を得ることができるのも大きな魅力の一つです。

また、デメリットとして長時間の運転は体への負担となり、特に夜間の運転は集中力を要求されます。また、給料の面では、都市部と地方での格差が存在し、地方では収入を上げるための工夫が求められることもあります。さらに、社会的な評価の低さや、業界全体の厳しい経済状況など、外部からのプレッシャーも感じることもあるかもしれません。

タクシー運転手という職業を続けていくには、挑んでいかなければならいこともたくさんあるでしょう。

しかし、今の職場環境に不満があったりタクシー運転手に魅力を感じるなら、一般的な偏見や先入観にとらわれず一歩足を踏み出してみるのも良いかもしれません。

「タクシー運転手という職業は世間で言われるほど悪いものではないよ」というのが、14年タクシー運転手を続けてきた正直な私の印象です。

タクシー運転手負け組:まとめ

この記事のポイントをまとめていきます。

  • 給料の低さや雇用の不安定さが「負け組」の要因として挙げられる
  • 給料だけが職業の価値を決めるわけではない
  • 社会的な評価の低さがタクシー運転手のイメージを悪化させる
  • タクシー運転手の実際の仕事内容や魅力を知ることも大切
  • 仕事の魅力ややりがいも存在し、一概に「負け組」とは言えない
  • タクシー運転手という職業は言われるほど悪くない

タクシー運転手という職業を続けていると、確かに辛い場面に出くわすこともあります。

しかし、同時に魅力ややりがいもたくさんあるのがタクシー運転手という職業です。社会的評価だけでなく、実際の仕事の内容やその魅力を正しく理解することが、偏見を超える第一歩となります。

そして、もしタクシー運転手としてのキャリアを真剣に考えているのであれば、ドライバーズワークへの登録を検討してみてください。業界に精通したスタッフのサポートを受けながら、新しいキャリアの第一歩を踏み出すチャンスがそこにはあります。

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